腰痛の原因②腰椎椎間板ヘルニア

腰痛の原因となる病気で最も多い

腰椎椎間板ヘルニアはなぜ起こる?

腰椎椎間板ヘルニアが原因で腰痛が起こることはよくあります。

たとえば、重い物を持ち上げたときに、突然経っていられないほどの腰痛が起こったら、腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。腰痛が起こったら無理に動かず安静にすることが大事ですが、痛みがひどくしびれを感じるような場合には、病院で診察を受けるようにしましょう。

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨のうち腰の部分にある椎骨と椎骨の間にある椎間板が変性し、組織の一部が飛び出すことによって起こります。飛び出した椎間板が周辺の神経を圧迫し、腰に痛みやしびれが起きるのです。腰椎椎間板ヘルニアは、姿勢や動作が原因で起こることもありますが、遺伝的な理由で起こることもあります。

また、加齢によっても起こりやすくなります。椎間板には体重の2.5倍の圧力がかかると言われるため、ちょっとした動作の繰り返しでも腰椎椎間板ヘルニアに発展することがあるのです。

治療法と予防法

腰椎椎間板ヘルニアの治療法には、大きく分けて保存療法と手術療法の2つがあります。保存療法の1つは、薬物療法です。

たとえば、非ステロイド性消炎鎮痛薬、筋弛緩薬などを使って痛みをとる治療が行われます。ブロック注射も保存療法の1つです。これは、痛みを緩和するために、ステロイド薬や局所麻酔の注射をする方法です。このほかに、保存療法には専用の器具で身体を引っ張って治す理学療法もあります。

保存療法でも痛みが改善しない場合には、手術療法を考えることになります。手術療法には、後方椎間板切除術、椎間固定術、経皮的椎間板療法といった方法があります。ヘルニアの場所や大きさなどによって手術の方法が決まります。

腰椎椎間板ヘルニアは、日常の生活習慣を見直すことで予防できます。長時間同じ姿勢を取り続けないようにし、腰に負担をかけないように気を付けましょう。ストレッチをするのも効果的です。